商業的な動物の売買について – 犬猫の「しあわせなお買い物」

昨年あたりから「猫ブーム」が盛り上がっている。飼育数が犬に迫っている点を切り口にテレビや書店では愛らしい姿があふれ、経済効果すら話題になっている。その裏で、衝動買いをあおる生体販売ビジネスが巨大化して無責任な飼い主が増え、捨てられたペットの無残な死が多発するなど、闇の部分も広がりつつある。不幸な猫や犬の保護を24年続けてきた女優でタレントの杉本彩さんに、ブームの内幕を聞いた。
杉本さんが啓発目的で設立した公益財団法人「動物環境・福祉協会Eva」は昨年秋、悪質なペットショップの裏側を描くアニメ動画「しあわせなおかいもの?」を公開。今月に入って、杉本さんの著作「それでも命を買いますか?  ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ」も発売された。
■ 生体販売ある限り、殺処分は無くならない – Yahoo!ニュース(東洋経済オンライン)

情報源: 犬猫の「しあわせなお買い物」で笑うのは誰か (東洋経済オンライン) – Yahoo!ニュース

犬と猫の悪質な環境について

杉本彩さんは最近、この手のニュースになると度々登場していますね。ペットを売らないペットショップにも顔を出してくれたそうな。

ペットを売らないペットショップ 販売やめて殺処分される犬の譲渡先探し 転換した理由を責任者に聞く

ペットの販売をやめたペットショップが岡山市にあります。かつて「商品」の犬猫を展示していたガラスケージがあった場所には、保健所などで殺処分を待っていた犬たちがいて、新たな飼い主を待っています。販売から譲渡先探しへと切り替えた理由について、店の責任者に話を聞きました。(withnews)

情報元:http://news.yahoo.co.jp/pickup/6193705

私はそもそも動物愛護的な考えかたはないのだけれど、ビジネスマインドとして、なにかを貶めたり、良心が咎めたりするようなことをしてはいけないと感じています。

杉本さんは、犬や猫などのペットを販売する業者さんが、あまりにも劣悪な環境で販売する商品を育てているのを見たり聞いたりしたりするうちに、こういうのは良くないと考えてくれたのだと思います。

この問題は、いまのブラック企業などにも言える同種の問題であり、まず経営者はいかに経費をかけずに売上や利益を出すかを考えているものです。これは、消費者が、より良い物をより安く手にしたいと願う市場原理に基づくもので、自然現象です。もちろん、無理のない範囲でというのが前提なので、いくら価格で負けてしまったからといって、犬や猫に負担をかけて、それで経費を下げ、価格を下げてしまっては本末転倒のように感じます。しかし、動物というものは生きる力がとても強いので、このような劣悪な環境下であったとしても、生命を守る機能が働いて、きちんと育つものなのでしょう。例えストレスが多少あっても、見た目がよければ買う人はゴマンといる、そういう世界なのだと私は感じます。

杉本さんがやることは、まずはペットを買う側への啓発。問題提起。次にペットを売る側への啓発。2つがきちんと噛み合って、初めて効果を生むのではないかと私は思います。

商業的な意味での動物販売の旨味とは

犬や猫は、血統書などついていなくても、品種によってかなり見てくれは良いものが多いと思います。総じて、子犬や子猫はかわいいものだと私も感じている。ペットショップの前に人だかりができていることもよく見る光景です。

さて、動物販売は、儲かる商売なのでしょうか。

生体の利益率は50〜80%

ペットショップのメインの収益の柱です。
ダックスの仕入れは2〜5万
プードルの仕入れ4〜8万
チワワの仕入れ2〜6万

生体は1ヶ月位で売らないと利益率も悪くなるし、売れなくなる可能性が高くなるので、生体が入ってきて1ヶ月が勝負です。

犬猫の販売でインセンティブがあるショップもある。
大体一頭につき2000円位

情報元:http://matome.naver.jp/odai/2139346660341266901

しかし手元に残るのは・・・ほんのちょっとです。

それはどうしてか?
・犬舎にいる他のワンコのフード代
・帝王切開などの場合の費用(2万~3万くらい)
・若い親犬も新たに迎える費用

などなど諸々差し引いていくと 10万円も残らないかもしれない。
出産を卒業した高齢犬にもフード代や病院代も掛かる。
しかもどの犬も毎年2回ずつ出産してくれるわけではない。
小型犬になれば 1回の出産でせいぜい3匹くらい。

もう 大変です。
どうやってもお金が残りません。
しかもワンコのお世話を朝晩、あるいは一日中しなくてはならないので
遠くには出かけられない。旅行などもってのほか。

私も苦しい思いをしているブリーダーさんを沢山見てきました。
どんどんワンコの数を増やしてはみたが 借金も増えていったブリーダーも。
そして廃業するブリーダーも両手じゃ足りないくらい見てきました。

情報元:http://inujb.com/bremou.html

Google先生のトップの方の検索結果を見る限り、ブリーダーもペットショップもあんまり儲かっていないようす。この状況を見る限り、ブリーダーやペットショップ側から、ペットの生育環境を改善するために歩み寄るのは、かなり困難なことなのではないでしょうか。無い袖は振れないですからね。

それじゃーどうしろっていうんだよ!

方法論としては2つあります。1つは、業界全体が自分たちのやっていることに注意して向上心を持ち、同業他社への監視が行き届くこと。そして動物取扱業者の検査が定期的に(例えば免許更新みたいに)行われれば、思ったよりも早く犬猫の販売価格が上がって、価格競争ができない業者さんは自然淘汰されていくでしょう。

2つ目は、業界を潰すことです。動物に関わる売買(食肉を除く)として、ペットの販売そのものを禁止します。これで殺処分などの問題はほぼ改善されるでしょう。

今からできること

私からの提案は2つです。

  • 販売されている動物用品を買わない(手作りする or 誰かにもらう)
  • 販売されている動物を買わない。(譲り受ける)

まずは、業界を縮小していくことに注力することをおすすめします。ドッグフードではなく生肉を与え、トレイも専用のものではなく家にあるものを使い、犬小屋やキャットタワーもDIYで作りましょう。みなさんが1年間に使うお金が10万円減れば、それだけ売上も10万円減ります。

10人、20人では少ないかもしれませんが、1000人規模くらいになってくれば、1億円です。市場から1億円消えれば、何社か減るでしょう。そして同志を集めてください。

さいごに

この手の問題は、例え犬や猫ではなくても、商売として考えたら、最低基準をぎりぎりくぐり抜ける手法で、利益を得るために必死になってなにかをするのは、当然なのではないかなと思います。

もし、あなたが東京都のどこかで商売をしていて、最低時給と周辺の時給を比較して考えた場合、「うちは周りのお店よりも簡単(立ってるだけ)だから」という理由で、950円に設定していて、研修期間中は900円に設定していたとしたら…今回取り上げられているような悪質な環境で育っている犬たちと人間の立場に明確な差は無いように思います。基本的には、お客様への提供金額が上げることが難しい=経費を下げるという考えかたは、個人的には自然なものだと思います。

こうやって考えると、経営者はどいつもこいつも腐っているように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。きちんと従業員や商品のことを考えている経営者はたくさんいます。そういう会社を応援して、悪徳業者を排してもらうようにすれば、光が見えそうですね。

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